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エジプトのベネチア?アレキサンドリア週末旅行

更新日:2023年2月9日


地中海沿岸の街「アレキサンドリア」には、もう何度も訪れているんですが、だいたいは一泊、または日帰りなので、慌ただしく過ごすことになるのです。

魚を食べて、コーヒーを飲んで、海沿いや街をブラブラ。行くお店までも何となく決まってしまって、いわゆるマンネリ化です。

それでもアレキサンドリアはカイロとは違う雰囲気で、周期的に行きたくなる街なのです。

今回は思い切ってどこか違う場所、ということで、中心地から車で西に30分ほどの「エジプトのベネチア」まで足を伸ばしてみました。

地中海に注ぐ小さな運河沿いの漁師の村です。19世紀に開発され、住民は漁業で生計を立てて来ましたが、近年は汚染がひどく、収穫量が激減しているのだとか。

た、確かに、ベネチアと言うよりも、エジプトの社会問題を垣間見る場所、と言う方がしっくりきそう。周囲を見渡しても、基本的な行政サービスが満足に行き届いていないんだろうなぁ、と思うのです(エジプトではそういう場所は非常に多いですが)。

海沿いの幹線道路は、魚を売る人が何人か固まっています。魚市場、と言うほどではないですが、さすがに鮮度は良さそう。キラキラの小イワシなんかは、ショウガでさっと煮たら美味しそう。

巨大なエビやカニなどはあるものの、魚類は他で高く買い取ってもらえないような小ぶりのものが多いなと感じました。卸した残りをここで売っているのかな。

中にはウミヘビ?も

魚を焼くおじさんもいました。写真を撮っていいかと尋ねると、魚ならいいよ、って。

焦げていますが、焦げているわけではないんです。ラッダ(ふすま)をまぶして焼く方法です。焼き上がったら、レモンやニンニクのマリネ液をかけます。

衝撃的な姿からは想像できないぐらい実はふっくらで、繊細な美味しさなんです。

海沿いの建物は独特の味があります。この日は閉まっていましたが、どうやらここはお酒を売っているみたい。エジプトは意外とお酒を手に入れるのは簡単なのですが、間違っても海辺で飲んだりしないように。

眺めのよい海岸沿いにはシーフードレストランがありますよ。

アレキサンドリアで最も有名なシーフードレストランの一つ「シャアバーン」の支店です。本店はアレキサンドリア中心部にあり庶民的なお店ですが、こちらはゆっくりくつろげる高級店。

帰りの電車の時間も迫っていたので、ささっとエビとカニを食べて帰るつもりが、こんなことになってしまいました。

前菜は何種類とっても同じ料金だそう。タヒーナも濃厚だし、ブサーラもおいしー。ちょっと食べるつもりだったけど、大満足です。

カニはボイルで。味噌と肉がたっぷりで、無言でむしゃむしゃ。

エビは当然フライで。頭もさくさくです。

ちなみに中心部の「シャアバーン」本店はとことん庶民派です。

まずは魚を選ぶ部屋に入場するため並びます。

魚と調理法を告げて番号札をもらいます。

席に着いて注文した料理を待ちます。

だいたいどこのシーフードレストランも同じような手順です。

シャアバーンはガラスコップに入ったスープ(と言うより出汁)が無料(たぶん)できます。この日はエビのだし汁でした。ちょっと塩気が強いですが、レモン汁を絞って、なかなかいけます。隣の席の若者は5杯ぐらいおかわりしていました。

で、満を持して注文したウナギですが…。グリルで、とお願いしたのですが…。

ちょっとこれはだめでした。

ぶにょっとして、皮は固く、味がない。

こういうのが食べたかったのですが…。ウナギは当たり外れがありますなぁ。

ウナギは残念でしたが、「シャアバーン」はアレキサンドリアに来たら必ず行くお店です。他のお店いろいろ試したのですが、もうここでいいよね、という感じで。

食堂風でゆっくりする雰囲気ではないし、当然海も見えないし、日本の感覚からすると清潔とは言いがたいですが、まぁ、安いんです。中心地で便利だし。

もちろん美味しいというのが一番の理由ですが。強いて言えば、昼間行く方がよいです。油が新しいせいか、エビフライがこの上なく美味しいのです。

いつも泊まるホテルは「Alexander the Great Hotel」。最近はだいたいここです。名前はすごいですが、お手頃価格で街の中心で便利なんです。「シャアバーン」も近いしね。

カイロからアレキサンドリアはバスもありますが、電車で行くのが好きです。

バスよりも座席が広く、のんびりできます。

車内販売もあるので、コーヒーも飲めますよ。

こちらは2等車両です。豪華さはないけど座席が広くてゆっくりできます。

1等は直前だと売り切れていることが多いので、早めに予約をした方がよさそう。

一番下のクラス、というか普通列車はというと…。

なぜこうなった、という有様。車両自体が今にも崩壊しそうな危うさです。

夜に乗ったときは、なぜが明かりがつかず、アレキサンドリアからカイロまでの約4時間、真っ暗な車両にじっと耐えて乗っていたら、カイロの終着駅「ラムセス駅」に入る直前に明かりがパッと付く、ということもありました。懐かしいな。なぜ今ごろ付く?って思うけど、それ以上は考えません。こういうもんです。

でも、公共交通機関は、その国を知るには不可欠なものだなぁと思います。もちろんそれに乗れば全てわかるというわけではないですが。

結局今回も魚を食べて終わったアレキサンドリア旅行でした。

またすぐ行くよー。


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