2018年5月17日ラマダーンが始まります。
ラマダーンの飾りとして欠かせない物のひとつがファーヌース(ランタン)。
この時期は巨大なテントがあちこちに設置され、様々なファーヌースが所狭しと並ぶ景色は圧巻です。
ファーヌースはラマダーンの必需品と思われがちですが、実はエジプト独自の物で、その起源はファーティマ朝だとされています。
2年半暮らしたシリアや、先日訪れたレバノンでは、ファーヌースの姿はさほど多くはありません。
もちろんラマダーンのモチーフとして世界中で使われてはいますが、エジプトほどではないようです。
ファーヌース・ラマダーンと聞いて真っ先に思いつくのがカイロ南の「サイイダ・ザイナブ」。
この地域には道沿いにファーヌースやデーツなどを売るテントがびっしり並び、この時期の風物詩となっています。
細い通りにもずらっと、日差しの強い日中は太陽がファーヌースに反射してまぶしい。
おばちゃん達と話をしていると、「ファーヌースはエジプト唯一の製品だからねー、ワハハ!」と冗談交じり(あながち冗談でもない?)。
小さなキーホルダーは何個でも欲しくなる。
エジプトのスーパースター「ムハンマド・サラーハ(モハメド・サラー)」モチーフのファーヌースも、今年はあちこちで見かけます。
とあるスーパーのファーヌース売り場で小学生の男の子が真剣な眼差しで彼のファーヌースを吟味していました。
ワールドカップに久々の出場を決めたエジプト。今年はサッカーがより一層盛り上がりそうです。
壁飾りもいろいろありますよー。
バルコニーに飾り付けする人も多いので、夜の散歩が楽しいです。
ラマダーンに欠かせないのがデーツ。カチカチに乾燥したタイプは水や牛乳に浸けてふやかして食べるとおいしい。
デーツ売りのおじさんは、「うちらはカイロっこだけど、アスワンなどからデーツを売りに来ている人も多いね」と話していました。
こちらもデーツ、そして水で溶かして作るラマダーンドリンク各種も人気商品です。
ドライフルーツやナッツ類もあります。ちなみにこれらをまとめて「ヤーミシュ」と呼びます。そのままつまんだり、水やジュースなどに浸けて「ホシャーフ」というデザートにして食べます。
物価の高騰で、必要最低限の物しか買わなくなった(買えなくなった)と嘆く人が多い昨今。その影響かどうかはわかりませんが、例年よりテントの数が少なく、お客さんの数も減っているようにも感じました。
こちらはクナーファやアターイフ、サンブーサなどの生地を売る超有名店。ラマダーンともなれば押し寄せる人々でカウンターまでたどり着くのが大変なくらいですが、この日は空いていました。
エジプトのお漬け物はちょっと塩辛いですが、カラフルで楽しい。
腸詰めごはん「モンバール」の屋台のおじさん。
何はともあれ、ラマダーン、素敵な一カ月になりますように!