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【ポーランド】激動の時代から現代へ 賑わう市場と懐かしいバルで腹ごしらえ

更新日:2020年9月23日


見知らぬ土地に旅行をし、あれこれ楽しみはありますが、絶対外せないのが市場。

21世紀の現代、どこの国でもスーパーマーケットで買い物をすることが当たり前になっていますが、それが故に今日の市場のあり方は、その国の人々の暮らしを理解する助けになるのではないかと思います。

完全に観光地化された市場、まだまだ現役の市場、オーガニックなどを中心に扱うような一歩先を行く市場…。

ポーランドの首都ワルシャワはどんな市場なのでしょう。

訪れたのはワルシャワ中心部にある「Hala Mirowska」。

20世紀初頭に建てられた、当時ワルシャワ最大の市場だったようです。

第二次世界大戦中、徹底的に破壊されたワルシャワで、数少ない戦前の建物のひとつなんだとか。

市場に入ると…。おお、一階部分はスーパーになっていました。

この辺りの国の市場は似たような構造で、吹き抜けのホールに、2階部分はぐるりと通路が囲んでいます。

その2階部分は多くの場合、ちょっと垢抜けない衣料品店だったり、薬局、鍵、靴修理、など、食料品以外のお店が入っています。

一階部分は食料品を売っている場合がほとんどで、この市場は中心部分がスーパーになってはいるものの、周辺には小売店が現役のようです。

ハムやソーセージなどの加工肉や、

お菓子屋さんなど。量り売りが基本のよう。

ワルシャワの中心地だもんね、スーパーになるのも無理はないのかぁ、なんて思いながら建物の裏に出ると…。

普通の市場がありました!

キュウリが山積み。ピクルスを漬けるのかな。

旬のアスパラガス。こんなに立派。

こちらも今が旬のサクランボ。おいしそう。

乳製品が豊富なポーランド。チーズはいろんな種類があります。

ヨーロッパのパンって、焼き色が濃くて、もうそれだけで魅力的。

ポーランドは市場でも、お菓子屋さんでも、ケーキは量り売りのことが多かったです。

ちょっと高級な卵屋さん。ガチョウやアヒルの卵もあります。

ひとつずつ試してみたい。

ちょっと変わったところでは、アルメニア&ジョージア(グルジア)食材店がありました。私はアルメニアが好きなのです。

そういえば、ポーランドでは(もちろん大都市で、ですが)グルジア料理店を結構見かけました。

グルジアはかなり食べ物がおいしく、大げさではなくてどこもハズレなしの、世界でも稀な国なのではないかと思うほど。

ポーランドではグルジア=料理がおいしい、という方程式が当たり前なのかぁ、と感じました。

元々建物内で営業していた小売店が、スーパーの進出によって外に追い出された、などと、安易に、そしてスーパーを悪者に仕立てて考えがちですが、こういう屋内型市場の周りって元々賑わっていることが多いと思います。ここはどうなのかな。

でも、スーパー+市場って、現代の生活にはすごく合っている気がします。

個人的な話ですが、今私の住んでいる家は、市場とスーパーが正反対の位置にあり、そりゃあもう、同じ場所にあったらなぁ、といつもいつも思うのです。

市場もスーパーも、どちらか一方だけでも大抵の物は揃うのですが、市場で買いたいもの、スーパーで買いたいもの、自分の中で棲み分けがあるのです。その理由は明確だったり、何となくだったりいろいろですが。

観光客が喜ぶ市場では全くなく、生活感あふれる市場。こういうのがいいなぁ。

市場の周りは団地が建ち並んで、それもまたよい。

周辺には食べるところもいろいろあるのですが、市場から徒歩10分ぐらいの場所にある「Bar Dla Wszystkich Kercelak」に寄ってみました。

ポーランドには「ミルクバー(バル・ムレチュニィ)」と呼ばれる食堂があり、安く手軽にポーランド家庭料理を食べることができます。

もともとミルクバーは1960年代に共産主義政権が打ち出した政策だったようです。その後、戦争、共産主義の廃止などの歴史の中でその数はぐんと減りましたが、今日でも国や自治体からの補助金を受けながら、ミルクバーは健在しています。

もちろん誰でも利用可能です。

と、型にはまった説明をしてみましたが、補助金が出ているミルクバーなのか、一般的なお店(補助金が出なくても、こういった食堂を始める人はいますよね)なのか、パッと見て見分けがつくのか、など、そのあたりは不明です。もっとも、お客からしたら補助金が出ているお店か、なんて関係ないのですが。

なので、この「Bar Dla Wszystkich Kercelak」がいわゆるミルクバーなのか、そうではないのかは不明です。

カウンターで注文して受け取るセルフサービスのお店です。

トマトとベーコンのスープは具にパスタかお米を選びます。

今回はパスタにしてみました。

大好きなビーフタルタルは今まで食べた中で最も簡素な盛り付けでした。

いいね、食堂って感じでいいね。

でも生卵はフォークで軽くつついたぐらいでは崩れないほどプリンっとしていました。

ハンバーグのようなひき肉の料理。甘ーく炒めた玉ねぎがたっぷり載っています。

ポロネギのサラダ。甘めのマヨネーズが優しい。

ポーランドのこういう食堂でよく見かける飲み物がこの「コンポト」。

お店の人に、これ何?と聞くと、ベリーなどを煮出して作る飲み物だとか。

食堂によっては無料(たぶん)だったりします。無料の場合はかなり薄いコンポトが多かったですが、食事と合わせるなら薄い方が(日本人的には)いい気もします。

こちらは有料でした。おいしい。

これだけ2人食べて、確かお会計は40ズロチ(約1200円)しなかったはずです。

これはお肉がっつり、量も結構ありますが、周りのポーランド人を見ていると、スープとパン、とか、ピエロギ(餃子)だけとかの人が圧倒的多数でした。

それだと、かなり安く食事を済ませることができます。

サラダが豊富。旅行なので、あれこれ欲張ってしまいますが、日常生活だと、サラダとパンでもよいかも。

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