top of page

ちょっと辛い?パプリカとクルミのペースト「ムハンマラ」


意外かもしれませんが、アラブ料理は辛いものがほとんどありません。スパイスを(日本の料理よりは)使いますが、唐辛子の辛さを存分に効かせた料理というわけではなく、「スパイシーなアラブ料理!」などと聞くと、なんだかムズムズしてくる今日この頃です。

もちろんアラブ料理と一言で言ってもその範囲は広いので、地域差や個人の好みなどでの例外はありますが、私が暮らしたシリアやエジプト、度々訪れるレバノンなどでは、一般的に辛いものが苦手な人が多いようです。

そんなアラブ料理の中で、ちょっと辛いかな?という料理のひとつが「ムハンマラ」。

シリア北部の町アレッポの料理で、パプリカやクルミなどのペーストです。

後述しますが、アレッポはアレッポトウガラシが有名なのです。

作り方はいたって簡単。材料を全て混ぜ合わせるだけ。

マイルドなクルミの風味がやみつきになりますよ。

たっぷりオリーブオイルをかけて、パンですくって食べましょう!

材料

パン粉…50g

パプリカ…250g~300g(2個ぐらい)

赤唐辛子…1~2 本

クルミ…50g

玉ねぎ…60g

ザクロシロップ…大さじ 3

オリーブオイル…50~75cc

クミン…小さじ 0.5

パプリカパウダー…小さじ1

トマトペースト…小さじ2

塩…小さじ 0.5

作り方

① パプリカはコンロ、またはオーブンで表面が焦げるまで焼く。手で触れるぐらいまで冷ましたら、皮を剥き、水で軽く洗い流す。ヘタ、種を取り除き、適当な大きさに 切る。赤唐辛子は種を取り除く。

パプリカ
パプリカ

②フードプロセッサーにクルミを入れ、細かくなるまでまわす。オリーブオイル以外の材料を全て入れ、細かくなるまでまわす。オリーブオイル様子を見ながら加え、更に滑らかになるまでまわす。固いようなら水を少しずつ加えて調整する。

③皿に盛り付け、好みでクルミを飾る。オリーブオイル(分量外)をまわしかける。

タヒーナ(白ごまペースト)やニンニクを加えてもおいしいです。

唐辛子を入れない作り方も一般的です。お好みに合せて調整してください。

・パプリカについて

ムハンマラは本来パプリカペースト「デブス・フィレーフィレ」を使用します。

シリアではスークやスーパーなどで既製のパプリカペーストが売っていますよ。

パプリカペースト

作り方はパプリカを適当な大きさに切り、半乾燥させ、肉挽き機でペーストにします。

生のパプリカを挽いて、その後煮詰める方法もあるのだとか。

好みで唐辛子を加えます。

この「デブス・フィレーフィレ」を玉ねぎなどと一緒に炒めて、伸ばしたパン生地に塗ってオーブンで焼いたスナックは「ファターイル・ムハンマラ」や、「マナーイーシュ・ムハンマラ」などと呼びます。

ケバーブなどのグリル料理の上に薄焼きパン「ホブズ」がのせられていることがありますが、それに塗ってあるのも「デブス・フィレーフィレ」です。

ケバブ

「デブス・フィレーフィレ」自体をムハンマラと呼ぶこともあります。

・唐辛子について

今回は生唐辛子を使いました。

水に戻した鷹の爪や、カイエンペッパーなどでも代用できます。

辛さについては、日本人の「辛い料理」の感覚だとやはり少し物足りないと思います。

アレッポはアレッポペッパー(フィレーフィレ・ハラビーエ)という、パプリカと唐辛子の中間のような、ちょっと細長いパプリカが有名です。乾燥させて粉末にして使います。マイルドな辛さで、少しスモーキーな風味が特徴。

ある本では、“このアレッポペッパーの代用は難しいが、パプリカパウダー大さじ4杯、カイエンヌペッパー小さじ4分の1杯を混ぜて使うとよい”、と紹介されています。

・パン粉について

こちらのパン粉は細かい粉末状です。

パン粉

日本のパン粉や固くなったパンでも代用可能です。

最新記事

すべて表示

​おすすめ記事

bottom of page