約2週間続いたポーランド旅行も最終盤。レンタカーで地方をまわり、車を返却して首都ワルシャワにやって来ました。
やっぱり都会は色々あるなぁ、なんて、思いながら、ちょっとポーランド料理にも飽きてきた頃。なにやら評判のよいお店を見つけました。
16種類のドラフトクラフトビールとタイ料理とネパール料理…。ビールはよいとして、タイ料理とネパール料理って、なぜこの2つ。でもすこぶるよい評判。しかもレビューはポーランド語(たぶん)が圧倒的に多い。
おお、いいじゃない、いいじゃない。旅行に行ったら基本的にはその土地の料理を楽しみますが、こういう“はずし”もある程度長い旅行だからこそできること。ちょっと違うものが食べたくなってきたしね。
クラフトビールとタイ料理とネパール料理のお店 「Chmielarnia」はワルシャワ市内に2店舗あるようで、私が訪れたのは地下鉄「Rondo ONZ」からも近い店舗。
マップだとこの辺のはず、ときょろきょろしていると、うむ、ここか?
なんか魚の絵が、と思ったらこの建物はポーランド釣り連盟だそうで、お店はこのビルに入っているそう。
中に入ると、巨大な魚を手にしたおじさんの写真やら、トロフィーやらがわんさか飾ってあります。
お店はどこかしら、とまたもやきょろきょろしていると、守衛らしきおじさんが下だよ、と合図してくれました。我々のような、釣り連盟に用事がある風でない人がたくさんやって来るのであろう、結構慣れた手つきです。
殺風景なドアを開けると、ほっ。よくある感じのパブです。おうおう、ビールのタップもずらっとあるし、瓶ビールも結構種類がありそう。これは期待できそう。
席に着くと、メニューを持ってきてくれます。
タイ料理とネパール料理、そして別冊のビールメニュー。
ビールのメニューは醸造所やビールのタイプ、アルコール度数やバリング度など基本情報などが載っています。ポーランド語のみなので、説明文のところはわからないのが残念ですが、基本情報のみでだいたいどんなビールかわかりますね。
左のページは、ビールのラベルとかが載っています。写真はビール風呂ですが…。
食事メニューもポーランド語のみですが、こちらはタイ料理とネパール料理の名前がそのまま載っているので、この辺りの料理をちょっと知っていたら、そんなに困らないはず。
ポーランド語のみ、というのもまたいい。
英語ぐらいあれば、確かにぐんと便利になるけど、なんとかなるものです。
世界中の人が全員英語がわかるわけでもなく、地域によっては“外国語はロシア語“などいう場合もあるしね。
16種類もあるビールからとりあえず、最初に選んだのは、「Primátor Weizenbier」。チェコのビールで、いわゆる白ビールのスタイルです。
ぐっぐっ、おお、すごいバナナの香り。アルコール度数もバリング度数も極一般的なのに、飲み応えがあります。そしておしゃれな味。
ビールのメニューをあれこれ見ながらビールをチビチビ飲んでいると来ました!
今回はネパール料理にしてみました。
ネパールの小籠包モモやジンジャーチキンカレー、ほうれん草とチーズのカレーにロティ。モモ以外はインドっぽい気もしますが、まあいいでしょう。
モモは皮がむっちり、でも極薄でおいしー。羊肉の餡もジューシー。
カレーはがっつりスパイス濃いめの味付けで、これまたご飯がススム。
そして、濃厚な羊や、スパイスの効いた料理にビールが合うー!と思いきや。
全然合わないんです。
いや、どれもこれもおいしいので、全く不満はないのですが、どれもこれも主張が強く、どれにも合わない。何だろこれ。
でもどれもこれもおいしいから手が止まらない。
スタイルの違うビールを何種類か頼みましたが、はい、どれにも合わない。でもどれもおいしい。
そう言えば、お店の雰囲気もタイやネパールっぽいものはひとつもない。
一見するとこんな料理が出そうにないのです(看板には書いてありますが)。
店員さんもいたって普通。ヒッピーぽい、とか(すごい偏見ですが)、そんなことはないです。普通です。
と思っていたら、お店の隅ーっこに、インドの神様みたいなポスターがありました。
いや、もう既にポーランド(の都会)ではこういった料理が浸透していて、その国風にごてごて飾り立てたレストランはなんかね…、というところまできているのでしょうか。
でも、それはそうとして、クラフトビールとタイ、ネパールの関係は?単純に考えれば、オーナーがどれも好きで(もしくはポーランドでこれらが人気で)、こんなお店になったのかしら。
すごいな。どれもおいしい。
もしかしたら、クラフトビールとタイ料理とネパール料理のお店、ではなく、クラフトビール、または、タイ料理、または、ネパール料理のお店なのかな。
あれこれ考えていたら、そもそも入り口がポーランド釣り連盟というのもなかなかではないか。
うん、でもまた行きたいです。ここ。