エジプトの魚料理。ふすま入りの薄焼きパン「アエーシ」で焼き魚をつまんだり、魚介の旨味がたっぷりのトマト煮込みに浸しながら食べたり、魚料理の日でもアエーシのない食卓はあり得ないのですが、実はご飯もよく食べられているのです。
しかしながら、魚料理に合わせるご飯はいつものシャアリーヤ入りの白いご飯ではなく、茶色になるまでじっくり炒めた玉ねぎがポイントの「ルッズ・サヤーディーヤ」を合わせるのがお決まりです。
(もちろんシャアリーヤライスや白いご飯を合わせることもあります)
日本語にすると漁師風ご飯。名前からすると魚の出汁で炊き込んだご飯なんかを想像してしまいますが、主な材料は米、玉ねぎ、トマトペーストのみ。
なんで漁師風?とエジプト人に聞くと、魚と一緒に食べるから、なんだそう。あれ、何か答えになっていないような…。まぁ、いいか。
シンプルな材料ながら、旨味はたっぷりの実においしいご飯。魚料理と一緒じゃなくても食べたいぐらいですが、残念ながら魚料理レストラン以外には置いていないのです。逆に、魚料理レストランには、シャアリーヤライスはないことが多いです。
魚の日だけにお目見えする、ちょっと特別なご飯。
魚を焼いている間にささっとできますよ!
材料 米…300g(2 合)
玉ねぎ…半分(70g)
トマトペースト…大さじ 0.5
クミン…小さじ 0.5
油…大さじ 3
塩…小さじ 1
※ニンニクやシナモンを加えてもよいです
作り方 ① 米と研ぎ、水に 30 分浸ける。ざるにあけ水気を切る。 ② 玉ねぎはみじん切りにし、油を熱した鍋で濃い茶色になるまで炒める。
③ トマトペースト、クミンを加え軽く炒めたら、水 400cc、塩を加え沸騰させる。米を加え軽く混ぜた ら蓋をして弱火で炊く。
この「ルッズ・サヤーディーヤ」と似た名前の料理に「サヤーディーヤ・サマク」(または単にサヤーディーヤ)というものがあります。こちらはご飯に魚をのせたり、一緒に炊き込んだりします。
この二つは混同されていることがあるので、注意が必要です。