アラブ、中東地域には、ラハム・ビ・アジーン(肉と生地)という、ひき肉を使ったピザのような料理があります。
この料理の発祥地、トルコやアルメニアでは「ラフマジュン」、シリアでは「スフィーハ」と呼ばれ、大きさや生地の厚さなど、少しずつ違いますが、街角で手軽に買えるので、小腹が空いたときにもぴったりのスナックなのです。
このラハム・ビ・アジーン、見た目よりも軽くジューシーで、特に生地が薄いタイプだと、何枚でも食べられるのです。
その秘密は大量のトマト。ひき肉をただのせて焼いたわけではありません。こんなに?と思うぐらいのトマトを入れることによって、生地はしっとり、重くないラハム・ビ・アジーンになるのです。
材料 直径20センチ×5枚
~生地~
強力粉…200g
ドライイースト…2g
ぬるま湯…120g
砂糖…大さじ0.5
塩…少々
~ひき肉ミックス~
牛ひき肉…200g (羊でも可)
トマト…200g
玉ねぎ…100g
パセリ…10g
ニンニク…1かけ
トマトペースト…小さじ1
ザクロシロップ…小さじ2(好みで)
スパイスミックス…小さじ1(オールスパイス)
塩…4g(小さじ1杯弱)
こしょう
作り方
①生地の材料を全て混ぜ、滑らかになるまでよくこねる。一つにまとめて蓋をして2時間以上休ませる。
②トマト、玉ねぎ、パセリは細かいみじん切りにする。材料をよく混ぜ合わせる。
③生地を5等分する。台に打ち粉(分量外)を薄くのばし、生地をのせ、麺棒で直径20センチ程度にのばす。
④生地をオーブンペーパーなどにのせ、ひき肉をまんべんなくのばす。
⑤230度に予熱したオーブンで10~15分焼く。
玉ねぎとトマトはできるだけ細かいみじん切りにします。フードプロセッサーを使うと便利です。
トマトの水分にもよりますが、ひき肉ミックスはたっぷんたっぷんになります。
オーブンはできるだけ高い温度で、天板はあらかじめ入れて、ガンガン熱くしてください。これ、最大のポイントです。
今回のレシピでは、直径センチ20センチで仕上げましたが、地域によって大きさも厚さもさまざま。
どれが正しいというのはありません。
アルメニアだと極薄の場合が多いですが、シリアだとちょっと厚めで小さめサイズが多いように感じます。
生地を薄くのばす方法以外には、例えばバールベック風スフィーハと呼ばれるものだと、4辺を折り返し、小さな箱のようなタイプ。
トリポリ(レバノン)風だと、バクラワに使われる極薄の生地を使います。
ひき肉ミックスは基本の材料の他、ミントやヨーグルトなどを入れても美味しいです。
アレッポ風だと、トマトを控えめ(またはナシ)で、ザクロシロップをたっぷり入れたり、タヒーナを入れたり。
アレンジは無限大。
ピザのように放射状に切って食べたり、大きめで薄いものはハーブなどを巻いて食べても美味しいですよ。
レモンをギュッと絞るのをお忘れなく!
飲み物はヨーグルトドリンク(ラバン、アイラン、タンetc…)で!
ヨーグルト100ccに水150cc、塩少々をよく混ぜるだけ。
簡単で健康的なドリンクです。