カイロのなんてことない住宅街の中に、小さなイラクのパン屋さんがあります。
まわりにイラク人が多いとか、そういうわけではないのですが、エジプトのアエーシとは違うパンが食べたい時に、時々買っています。
代表的なイラクのパンの一つ「サンムーン」は、菱形のかわいらしいパン。
中は空洞なので横に切り目を入れてサンドイッチにも出来ます。
両端のとがった部分がちょっとむちっとしておいしいのです。
お店には普通のオーブンの他に、タンヌールと呼ばれるオーブンもあります。
こちらは薄焼きパン用ですね。
店頭には冷凍庫があります。
中をのぞくと、イラクのクッバ「クッバ・ハラブ(アレッポ)」がありました。
ターメリックで炊き込んだお米のクッバ。
シリア北部の都市「アレッポ」という名前が付いていますが、アレッポにはありませんよ。
ブルグルのクッバとは違い、外はカリッ、中はモチッ。とっても日本人好みだと思うのです。
冷凍のまま、もしくは冷蔵庫で解凍して揚げるだけ。
カリカリ、ついつい手が伸びるのだけど、ごはんなので意外とお腹にたまります。
中身は挽肉。おいしいな。
クッバ・ハラブの作り方はこちらをどうぞ。
材料は米、挽肉、玉ねぎなどで、特別な材料は必要ありません。
お店のおじさんはイラクのバグダード出身なのだそう。
「…あと…そのクッバ・ハラブもください」とさらっと言うと、それまで真顔だったおじさんが、「どうしてそれを知っているんだい?」とニヤリとしていました。
ここでクッバ・ハラブを買う人は、こうやって通ぶるとよいかもしれません。