日本では様々な調理法で食べられるオクラですが、アラブ・中東地域ではトマト煮込みが一般的ではないでしょうか。
小ぶりのオクラを、牛肉や羊ベースのスープで作ったトマトソースで煮込んだその料理は、ごはんとの相性も抜群です。
シリアやレバノンなどにはオクラをオリーブオイルで煮込んだ冷たい料理「バーミヤ・ビ・ゼイト」があります。
こちらは前菜としてパンでつまんで食べると止まらないおいしさです。
アラブではオクラ料理のバリエーションはそれほど多くありませんが、ルクソールやアスワンなどの上エジプトからスーダンあたりにかけて、「バーミヤ・ウィーカ」と呼ばれる料理があります。
オクラをスープで煮てすり潰した素朴な煮込み料理。
伝統的には「ミフラーク」という道具でオクラを潰します。
形はいくつか種類がありますが、先端の傘の部分を鍋に入れ、手のひらで棒の部分を挟み、クルクル回転させて使います。
もちろん、泡立て器や木べらでなどで代用することもでき、現在ではミキサーやハンドブレンダーも使われています。
材料
オクラ…500g
玉ねぎ…半分(75g)
スープ…650~750cc
ニンニク…3 かけ
コリアンダーシード…小さじ 1
油
塩、こしょう
作り方
① オクラは 5 ミリ幅に輪切りにする。玉ねぎはみじん切りにする。
② 鍋に油を熱し、玉ねぎを炒める。しんなりしたらオクラを加え、全体に油がまわるまで炒める。
③ スープをひたひたまで注ぐ。蓋をしてオクラが柔らかくなるまで火にかける。
④ あら熱をとり、ミキサー、またはフードプロセッサーなどにかける。
⑤ 鍋に戻し、火にかけながら残りのスープを加え濃度を調整する。塩味を調える。
⑥ ニンニクをみじん切りにし、油(大さじ1)、コリアンダーシードと共に火にかける。ニンニクが薄く色づ き、いい香りがしてきたら鍋に加える。
牛肉や羊を茹でて取ったスープを使うのがおいしいですが、市販のスープストックを使うと手軽にできます。
好みでパクチー、青唐辛子、トマトなどを加えても。
エジプトのふすま付薄焼きパン「アレーシュ・バラディー」を添えて。
もちろんごはんでも。