アラブ料理にはいろいろな保存食があるのですが、その中でも少し変わっているのが、クルミを挟んだナスのオイル漬けのマクドゥース。ほんのり酸味のあるぐにゅっとしたナスは、最初こそ抵抗があるかもしれませんが、慣れると病みつきになる通の味です。
マクドゥースと言えば、普通はナスを使うのですが、実はインゲンを使ったマクドゥースもあるのです。
アラビア語で「マクドゥース・ファースリーエ」、直訳するとインゲンのマクドゥース。ナスより気軽に作れて、サラダ感覚で実に食べやすい。
ナスのマクドゥースは瓶詰などで市販されていますが、インゲンのマクドゥースは殆ど見かけません。正に家庭の味。
今回は、絹さやをたくさんいただいたので、ちょっと邪道ですが、絹さやで作ってみました。アラビア語では「マクドゥース・バゼッラ(エンドウのマクドゥース)」となるのでしょうか(そんなものないし、絹さや自体中東では一般的ではないですけどね)。インゲンでも同じ作り方です。
材料
絹さや…200g
赤パプリカ…200g(2個ぐらい)
クルミ…80g
にんにく…4かけ
塩…小さじ2
オリーブオイル…適量
作り方
① 絹さやは筋を取り、大きければ食べやすい大きさに切る。沸騰した湯で4分程度茹で、ざるにとり水気を切る。
② パプリカはすり下ろすか、フードプロセッサーにかけ、ペースト状にする。にんにくも同様にペースト状にする。塩、刻んだクルミを混ぜ合わせる。
③ 1と2をよく混ぜ合わせる。
④ 清潔なビンに3を詰め、オリーブオイルを注ぐ。
1週間から10日ぐらい経つと食べごろになります。
常温で保存できますが、この時期は私は冷蔵庫に入れています。
今回の絹さやはスーパーなどで見かける一般的な絹さやよりは大きめです。
茹で時間は加減してください。インゲンの場合は5分程度茹でるとよいでしょう。
茹で上がったら、氷水にとる必要はありません。冷めたらペーパータオルなどできっちり水分をふき取ります。
パプリカをピューレにしたら、水分を軽く絞りますが、カスカスにする必要はないです。
好みで唐辛子を加えて、ピリ辛にしても。
パンでつまんで、ぽりぽり。薄めにスライスしてカリッと焼いたバゲットにのせてもおいしいです。
絹さやってアラビア語で何て言うんだろう、と調べてみたら「雪のエンドウ」というみたいです。繊細そう…。エジプトでも見かけたような気がしますが、高級スーパーなどで扱っていてかなり割高で、特別な食材感があったような。とにかく一般的には絹さやは使わないですね。